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z-bufferその奥は深いのか。
2007.12.19 Wednesday
接待剣道
イージズ護衛艦「こんごう」のVLSから発射されるSM-3ミサイル、激しいブラストにシルエットとなる特徴的な艦橋。
大気圏外で弾道ミサイルに突進するキネティック弾頭は、何度見ても信じられない機動を見せる。爆破が意味をなさないマッハ10を超える世界で、それが弾道ミサイルを直撃する。 すごい。どう見てもすごいとしか言いようがありませんが、こんなとてつもないシステムも、イージズ艦という「船」。どう贔屓目に見積もっても時速70km/h程度の鈍足なプラットフォームに載っかっていては、迎撃ポイントに達せられるかどうか判りません。 北朝鮮の弾道ミサイルは嫌がらせ以上の能力は無いと思います。中国の大陸間弾道ミサイルはSM-3の射程より高く飛びます。 むかし、仕事先の広告代理店の人とのバカ話に「接待剣道」というのがありました。 接待ゴルフのように、「部長!ここ、胴、胴ですよ!」とお得意さまに打ち込んでもらいます。 ふと、そんなことを思い出しました。 2007.12.08 Saturday
方言を使う日
バカ中高生時代、一種俺の精神と知識の砦だった古書店「マツノ書店」が第55回菊池寛賞を受賞しました。
その長年にわたる幕末古書の復刻等文化活動に対してのものです。 文藝春秋社員の知人にそのことを知らせると、授賞式にいらっしゃいとの事。 のこのこ出かけていきました。 ものすごい出席者の数で、書店のご主人松村氏がみつからない。 それ以前にそもそも俺は氏と面識もありません。 おお養老先生だ、團十郎だ、うわっ早乙女貢氏だ、とミーハーモード全開で彷徨い、文春社員の知人は浅田次郎を見かけたと「幕末に詳しい浅田さんならご存知かも。訊いてみましょうか」と無茶なことを口走ったりしながら、やっと見つけました 氏はどこのおっさんが現れたのかと思われたのでしょう、「わたしゃあ男の人の顔はよう憶えんのですけえ。」と仰られ、俺はかつて通いつめた小僧であることを告げ、お祝いを申し上げました。 錆びつくに任せた、むしろ積極的に錆びさせようとした方言演算回路が、久しぶりに作動しました。 この年末年始は、山口へ帰省します。松の内に移動してしまいますから、書店を訪ねることはできませんが。 2007.12.05 Wednesday
マカロニという思想
SUKIYAKI WESTERN ジャンゴ スタンダード・エディション 外出しそびれた日曜の午後、厭きもせず日本映画専門チャンネルの、何度目かの「用心棒」を観るうち、矢も楯もたまらず劇場へ走った。 用心棒といえばマカロニ・ウェスタンだ!「ジャンゴを観ねば!」 おおクェンティンだ。ノリノリだ。彼の演技は大真面目なキャラクタほどふざけた感じが際立ってイカス。 スマップの口のでかいやつが出てきた。はは、本当にふざけやがって。 ふざけたタイトルバック。ふざけた設定。英語をしゃべるか!あの引用、この引用。そのセリフをそう曲解するか! 鳥居にぶら下がっているのは石橋蓮司。 日本人じゃ作れない、そして日本人じゃないと作れない最高の構図。 ストーリィはマカロニの基本ラストマン・スタンディング。 そのカタストロフまでを、歴代マカロニ・ウェスタンのエッセンスが引用のつるべ撃ちで加速させる。 笑い転げているうちに、なぜか涙が出てくる。 「俺はここから産まれたような気がする」映画。 これは、アメリカとイタリアと日本のミクスド・ブラッドであるマカロニ・ウェスタンという血と銃弾と男のオペラが、その故郷のひとつ、日本に凱旋したガラ・コンサートだ。 そのトリは、マカロニソングの筆頭でもある「Django」。国民的大歌手の某氏が歌い上げる。日本音楽界のマカロニ魂は、歌謡界が綿々と引き継ぎ続けてきたのだ。 ■ The Big Gundown: John Zorn Plays the Music of Ennio Morricone (15th Anniversary Edition John Zorn,Tim Berne,Greg Cohen,Trevor Dunn,Erik Friedlander,Ennio Morricone,Ennio / Pontecorvo, Gillo Morricone,John Zorn,Anton Fier 忘れもしない1987年。モリコーネのスコアをジョン・ゾーンがインプロヴァイズドした超傑作。 このアルバムから、バカ小中学生時代のぼんやりとした記憶だったマカロニ的なものへの遡行は始った。 そして「SUKIYAKI WESTERN ジャンゴ」のサントラは、マカロニ「風」ではなく、「THE BIG GUNDOWN」から20年経たハイブリッドとしての新しさと風格を持っている。 SUKIYAKI WESTERN ジャンゴ サウンドトラック集 サントラ,北島三郎,SOUND KIDS 2007.12.04 Tuesday
あと三百年も寿命があれば
百物語 (新潮文庫) 杉浦 日向子 先日ウチの駄猫が天に召されました。17年生きたから、おおむね大往生でしょう。 長く家にいたから今も、たとえばなんでもない紙袋が、ふと猫に見えたりします。 その「ふと」した不思議と、人間のせつなさに満ちた怪談集が杉浦日 向子「百物語」です。 謎を追いつくさない絶妙なストーリィテリングと、漫画としての極致をゆく構図とコマ割。二読三読かずしれずに耐えうる作品。 この情報量を味わえる日本語ネイティブであることを感謝したいと思います。 杉浦 日向子は一昨年あまりにも若くしてこの世を去りました。 彼女はいちど、荒俣 宏と結婚しました。 ちょっと嫉妬しましたが、荒俣じゃあトテモ敵わんなと、考えんでもいいことを考えたりしました。 荒俣 宏は、妖怪アリャマタコリャマタ先生となり、おそらく永遠の生命を得ているだろうから、少し分けることができたらな、と思いました。 そう、あと三百年分くらい。 |