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z-bufferその奥は深いのか。
2009.07.28 Tuesday
バイク、持ってきてくれよ
山田辰夫さん死去…53歳名脇役、病魔に勝てず
安らかに。と思いつつも、 「狂い咲きサンダーロード」主人公ジンは、止めることなど不可能な疾走を続けている。 訃報を知ってから、世界がグレイアウトしているのは、天気のせいだろうか? 意味もなく機嫌が悪いのは、気圧のせいだろうか? 2009.06.15 Monday
僕たちは刑事(デカ)になりたかった[4]:CSI:OSAKA
耳あかで?ひき逃げ犯を逮捕 大阪・豊中 DNA鑑定
大阪府警豊中南署などは14日、自動車運転過失傷害と道交法違反(ひき逃げ)などの疑いで、住所不定、無職、木戸将勝容疑者(21)を逮捕した。ベガス、マイアミ、NYと、科学の力で悪を追うわれらがCSIも、いち地方公務員というヒエラルキー上の問題から、「国家」や「連邦」に捜査を邪魔される事もままあります。 なんだっていいから容疑者の体の一部さえあれば、DNA鑑定に持ち込めます。 毛髪、血液、唾液、etc。 しかし、礼状が取れなければ、ハナクソさえ採取することはできません。 CSI:マイアミで、主人公ホレイショー・ケイン主任が、国の保護プログラムに守られた容疑者を、情け容赦ないトリックにかけてDNAサンプルを採取するエピソードがありましたが、今回の大阪府警豊中南署の捜査員は、それを思わせる冴えた捜査だったと思います。 住民基本台帳カードを見つけられながら、任意同行を蹴るというサル知恵を披露した容疑者が、勝ち誇って投げ捨てる耳かき。 スーパースローモーションで地面に弾み、ミミクソの粉をまきちらす。と言う描写になるでしょうね。CSI:シリーズなら。 この記事の限り、ひき逃げを犯しながら容疑者は態度悪すぎです。ホレイショーなら、 「(下を向いて)ミミクソ掘るなら(サングラスをかける)家でやるんだな(顔をあげる)」てなところでしょう。 2009.06.04 Thursday
「笑う大天使」を見ました
(演出として狙ったのか?)21世紀とも思えない、絶望的なショボさのCGもさることながら、ミッションスクールに見えないへぼいスタイリングと美術で、せっかく多数キャスティングしたカワイコちゃんを台無しにし、「SFXスーパーバイザー」などという豪気な肩書きを持ちながら、特撮魂のかけらもないクライマックスの上野樹里巨大化。 この作品に比べれば、あのボコスコに叩かれまくった松本人志の「大日本人」。その演出と美術は確固たる連動を見せ、何より強力な特撮魂が備わっています。 また、「笑う大天使」の上野樹里巨大化シークエンスをCGでやっつけちゃったのは 2009.03.22 Sunday
運命の艦(ふね)
GALACTICA/ギャラクティカ 【承:season 2】DVD-BOX 1 「BATTLESTAR GALACTICA」 30年前、スターウォーズブームに乗って、「ナイトライダー」のプロデューサーとしても有名な、グレン・A・ラーソンによって作られたTVシリーズ「宇宙空母ギャラクティカ」のリメイクです。 遠い未来、ある星系で繁栄する人類が、自らが作り出した生命体サイロンによって侵略を受け、ほぼ全滅。宇宙に逃れた僅かな人々と、唯一の軍艦(バトルスター)であるギャラクティカが、サイロンの追跡を退けつつ、新天地をめざすというストーリィ。 新シリーズもほぼ同じ設定ですが、前作の牧歌的というか、昔の西部劇のようなゆったりとした味わいは払拭され、よくここまで緊張感を研ぎ澄ますことができるのかと驚かされるばかりです。 ソリッドでタイト。ダークでヘヴィです。(何の事やら) まるで、星野之宣 の「ブルーシティー」+「巨人たちの伝説」をそのまま実写にしたかのような、大エクソダス・ドラマ。 そして何があろうと登場人物のキャラクタによってドラマを回すというゆるぎない演出方針。 また、ほとんどのシーンが手持ちカメラで撮影され、特撮シーンも、その味が加味され、地味(意図的な)なメカ・戦闘シーンに異様な凄みがあります。 ■ 舞台こそ未来の宇宙空間ですが、ギャラクティカ艦内や、街、登場人物の風俗や銃などの小道具全てが、現代、ないしは今から30年くらい前のテイストで統一されています。 そして、演出の傾向として、スターウォーズやスタートレック等、米国の宇宙SFドラマと、宇宙戦艦ヤマトをはじめとするいろんな日本の宇宙アニメ積年の集大成といった趣を持っています。 敵役サイロン兵の造形、とくにモノアイ。トリッキーな機動そのままの異様な噴射煙をたなびかせるミサイルの描写(宇宙空間ではそんなもん見えない)、スラスタをふかして機動するギャラクティカ艦載戦闘機バイパーの描写、ハリネズミのように装備された対空火器を撃ちまくり、弾幕を張るギャラクティカの描写。 破壊され、火災が発生した区画を閉鎖し、エアロックを開けて一気に減圧、鎮火させる。兵員を残したまま。宇宙戦の非情。 このへんの演出は、日本のアニメーションからの影響が色濃く出ています。ひとつひとつのアクションを挙げれば、まんまパクリと言えなくもない。 しかし、ストーリィ全体のモチーフは、「戦うアメリカ」の歴史。 サイロンの急襲はやはりパールハーバーを思わせますが、時代性を感じさせるのは、その容赦無さ。そこはもちろん、ポスト911のドラマでもあるからです。 そして、ギャラクティカにまつわるエピソードは、豊かな米海軍の歴史。空母エンタープライズや戦艦ミズーリ等、太平洋戦争を戦った米軍の殊勲艦たちによるものです。 ギャラクティカは苦難に見舞われ続けますが、そのあたりはパールハーバー急襲を免れたところから始まり、幾多の活躍と苦難。それに伴う損害をくぐり抜け、あと少しで戦争が終わるというところで伝説的なカミカゼ攻撃によって半身不随になりドックで終戦を迎えたという、空母エンタープライズからもモチーフを得ていると思います。 日本人のメンタリティには、やはり戦艦大和がありますが、その、ひとつの艦が、民族の運命を象徴する。考えてみれば当たり前のことですが、ある程度の海軍を持つ国は、全てそういった艦を持っています。 「バトルスター・ギャラクティカ」は、その骨子をはるか未来の宇宙に舞台をうつし、類い希なドラマを創り出すことに成功しました。 2009.03.21 Saturday
馬鹿が戦車でやってくる
馬鹿が戦車でやってくる [DVD] 全国三千万戦車愛好家のあいだでは「バカセン」と呼ばれる(呼ばれません)戦車映画の傑作です(だいいちこの題名は「タンク」と読みます)。 しかし、キーボードを打つ手も弾むこの素晴らしい題名。邦画最強であります。 素晴らしい題名は一発で映画を語り尽くします。百姓根性の満ちあふれた未開なショボイ百姓村を、村八分で貧乏でお頭が特異なハナ肇が一個機甲師団もとい軽戦車を駆って殲滅するという痛快バカストーリィ。 お頭が特異で純情な故に(悪い意味での)百姓根性=姑息でオトナな村人に、ぬるい悪意と仕打ちを受け、ついにブチ切れる戦車野郎ハナは、まるでクソ生意気な小僧が偶然殺人ロボに搭乗してでかい口を叩きまくるなんかのアニメの原型に思えます。 ショボい村のショボい何もかもを破壊し尽くす、戦車の持つ鋼鉄の装甲は、姑息なオトナの「社会性」という壁をも破壊できるかに見えますが、装甲も一種の奇形でしかありません。 本作では、鳥になっちゃった犬塚弘演じるハナの弟と、アメリカやヨーロッパのものと趣が違う、せせこましい畦道まがいのところを驀進しても道を壊さない日本軍の小さな戦車、そして美しい昔の日本が、ビジュアルを外すとけっこう陰険なストーリィをファンタジィに昇華させています。 この映画の感情みたいなものは、士郎正宗の「ドミニオン」に似ています。装甲の全能感を、生のよりどころとする、主人公のかわいい女警官のように。 ハナ戦車は、貧乏なボロ家のさらにボロな納屋にカムフラージュされ、そこから出撃します。 この設定は後に、「サンダーバード」のアンダーソン夫妻の手になるSFTVドラマ「キャプテン・スカーレット」の登場メカ「SPV」こと「追跡戦闘車」というカッコイイ装甲車が、英国の農家の納屋とかに隠されているという設定の原型になりました。(ウソ) ドミニオン Comic borne 士郎 正宗 |